In vitro実験系マウス大腸癌Colon-26細胞株に対する毒性評価
検査対象:試験用液
実験施設:株式会社 ケー・エー・シー バイオサイエンス事業部(滋賀県)
実験期間:2015年5月 6月報告
実 験 方 法
- 96ウエルマイクロプレートへマウス大腸癌Colon-26細胞株の播種法<播種細胞数 3×103>
- 試験用液1.25~100mg/ml 陽性対照抗癌剤CDDP1.25~160μM*添加
(*CDDP:抗癌剤シスプラチン 0.06~48μg/ml濃度に相当) - 72時間後、WST-8(ホルマザン染色)法により分光吸光光度計で450nmの吸光光度を測定
- 生存している大腸癌細胞は、プレート内でオレンジ色に染色(生存率)
- 死滅癌細胞は、染色されない数をカウントして細胞毒性率を表す
MRとは、物理・科学・生物学の実験や検査などで広く用いられている測定機器です。
MRに入れた多数の主に液体サンプルの光学的性質を測定。Well(穴)毎に測定できる。
WST-8ホルマザン染色すると生存細胞はオレンジ色になる。
In vitro試験のまとめ
試験用液-液濃度 | 細胞生存率 | IC50値(50%細胞阻害濃度) |
---|---|---|
37.5 (mg/ml) 50.0 75.0 100.0 |
39.9(%) 17.9 3.4 1.9 |
16.2 (mg/ml) |
対照薬シスプラチン 1.25μM | 54.8(%) | 0.758μM(23μg/ml) |
- マウス大腸癌colon-26細胞株に対する試験用液の細胞毒性は、37.5mg/mlで60%であった。その毒性は、濃度依存性が認められた。
- 試験用液の作用機序は、腸管免疫能のないIn vitro実験から動物性乳酸菌醗酵物で抗癌作用*が確認されているように植物性乳酸菌醗酵物である試験用液にも乳酸菌が主作用と考えられた。
(*Elise L.,et al:Int J Cancer.15;780,2010) - 本試験の結果は、昨年の第19回日本統合医療学会(山口市)で報告した。